保育園の37.5℃ルールは厳しすぎる?呼び出しが多い園ほど安心できる理由
保育園から「37.5℃を超えたので、お迎えをお願いします」と連絡が来ると、保護者は大きな負担を感じます。
呼び出しが続くと、仕事との両立に限界を感じたり、園の対応にモヤモヤしたりすることもあるでしょう。
仕事を抜けなければならない。職場に頭を下げなければならない。予定を変えなければならない。朝は元気そうだったのに、登園して数時間で呼び出されると、「本当に今すぐ迎えに行かなければいけないの?」と思うこともあるでしょう。
家では笑っていた。走り回っていた。食欲もあった。そんな様子を見ていると、37.5℃という数字だけでお迎えになることを、厳しすぎると感じるかもしれません。
しかし、保育園でよく聞く「37.5℃を超えたらお迎え」という対応は、園が保護者を困らせるために独自で決めているものではありません。国の保育所向けガイドラインなどで発熱時の目安として37.5℃が示されており、多くの園ではその考え方をもとに、子ども本人と園全体の安全を守るための運用をしています。
体調が悪い子どもを無理に預からない。発熱した子どもを早めに家庭で休ませる。その対応を園全体で徹底しているからこそ、園には元気に過ごせる子どもたちが集まりやすくなります。
つまり、37.5℃でお迎えになるルールは、自分の子どもが呼び出される原因であると同時に、自分の子どもが安心して通える環境を守る仕組みでもあります。
この記事では、保育園の37.5℃ルールが厳しく感じられる理由と、呼び出しが多い園ほど安心できる見方について解説します。
保育園では37.5℃を超えるとお迎えになる
保育園では、通常の保育利用で37.5℃を超える発熱が確認されると、保護者へ連絡し、お迎えをお願いする運用が一般的です。
これは、園が独自に厳しいルールを作っているというより、国の「保育所における感染症対策ガイドライン」などをもとに、集団保育の安全を守るために運用されている基準です。 参考:保育所における感染症対策ガイドライン
ガイドラインでは、「発熱」の定義として37.5℃という体温がひとつの目安として示されています。そのため、多くの園ではこの目安をもとに、保護者への連絡やお迎えの判断をしています。
家庭では「37.5℃くらいなら元気そう」と感じることがあるかもしれません。子どもは熱があっても笑ったり、遊んだり、走り回ったりすることがあります。
しかし、保育園では「今、元気そうに見えるか」だけで判断することはできません。
発熱は、体調が変化しているサインです。今は元気に見えても、このあと熱が上がるかもしれません。感染症の始まりかもしれません。午前中は遊べても、午後にはぐったりすることもあります。
特に保育園は、たくさんの子どもが同じ空間で過ごす場所です。ひとりの発熱を「元気だから大丈夫」と判断して預かり続けると、その子自身の負担になるだけでなく、ほかの子どもへの感染リスクにもつながります。
そのため、園では37.5℃を超えた時点で、早めに家庭で休ませる判断をします。
保護者から見ると、急な呼び出しは大変です。けれど、保育園にとって37.5℃の発熱は、「もう少し様子を見てもよいか」ではなく、「集団生活を続けさせてよい状態か」を考えるための大切な基準です。
元気そうでも集団生活は子どもの負担になる
「熱はあるけれど、本人は元気なのに」と感じる保護者は少なくありません。
ただ、子どもが元気そうに見えることと、保育園で一日過ごせることは同じではありません。
家庭であれば、静かな部屋で横になったり、眠くなったらすぐ休んだり、活動量を大きく減らしたりできます。保護者がそばで様子を見ながら、その子の体調に合わせて一日をゆっくり過ごすことができます。
一方で、保育園は集団生活の場です。水分補給や休息への配慮はあっても、基本的にはほかの子どもたちと同じ空間で過ごします。活動、食事、午睡、着替え、移動など、園全体の生活リズムに合わせる場面も多くあります。
もちろん、保育士もできる範囲で体調の変化を見守ります。しかし、発熱している子どもだけを一日中別室で静かに休ませたり、その子だけのペースで過ごさせたりすることは簡単ではありません。
体調が悪い子どもが園に残ると、本人が気づかないうちに無理をしてしまうことがあります。周りの子につられて遊んだり、活動に参加したりして、結果的に熱が上がることもあります。
園からお迎えをお願いされるのは、園の都合だけではありません。
子ども本人が無理をしないためです。体調不良を長引かせないためです。まだ元気に見えるうちに休ませることで、悪化を防ぐためでもあります。
「元気なのに帰らされた」と考えると不満が残りやすくなります。けれど、「園で無理をさせず、早めに休ませてもらえた」と考えると、少し受け止め方が変わります。
厳しい園は、元気な子が元気に過ごせる場所を守っている
保育園の発熱ルールが厳しいと、保護者はつらくなります。
また呼び出された。仕事を抜けなければならない。もう少し見てくれてもいいのに。そう感じるのは自然なことです。
ただ、見方を変えると、37.5℃でお迎えになる園は、体調不良の子どもを無理に集団の中に残さない園です。
それは、自分の子どもだけに厳しいわけではありません。ほかの家庭の子どもにも、同じように対応しているはずです。
つまり、自分の子どもが発熱で帰る日がある一方で、ほかの子どもが発熱したときも早めに帰宅しているということです。
その結果、園にいる子どもたちは、基本的に「集団生活を無理なく過ごせる状態の子ども」に近づきます。
もちろん、保育園で感染症を完全に防ぐことはできません。子ども同士は距離が近く、同じおもちゃを使い、同じ部屋で過ごします。風邪や胃腸炎などが広がることもあります。
それでも、発熱している子どもを早めに帰す園と、多少の発熱ならそのまま預かる園では、安心感が違います。
元気な子が元気に過ごしている場所だからこそ、自分の子どもも安心して通えます。
お迎え要請だけを見ると、園のルールは厳しく感じます。けれど、その厳しさがあるから、ほかの子どもから自分の子どもへ病気が広がるリスクを下げられる面もあります。
「うちの子が呼び出される」という一面だけを見ると負担に感じますが、「ほかの子も同じ基準で帰宅している」と考えると、そのルールの意味が見えてきます。

ルールがあるから保護者同士の信頼も守られる
保育園は、さまざまな家庭の子どもが一緒に過ごす場所です。
もし、ある家庭が発熱している子どもを登園させ、園がそのまま預かっていたら、ほかの保護者は不安になります。
うちの子にうつったらどうしよう。下の子や家族に感染したら困る。また仕事を休む日が増えたらどうしよう。そう感じる保護者もいるはずです。
一方で、発熱したらお迎えになるルールがはっきりしていれば、保護者同士も安心しやすくなります。
自分が呼び出される日は大変です。けれど、別の日には、ほかの家庭が同じように子どもを休ませてくれているおかげで、自分の子どもが守られています。
保育園のルールは、ひとつの家庭だけを見ると厳しく感じることがあります。しかし、園全体で見ると、子どもたちと保護者全体の安心を守るための仕組みです。
「うちだけが大変」と感じると、つらくなります。
でも実際には、同じ基準をみんなで守ることで、園の安心が保たれています。発熱時に早めに帰るルールは、保護者同士が気持ちよく預け合うためにも必要なものです。
解熱剤でごまかして登園させるのは避けたい
仕事を休みにくい日や、どうしても外せない予定がある日には、「解熱剤で熱が下がれば登園できるのでは」と考えてしまうことがあるかもしれません。
しかし、登園させるために解熱剤を使うのは避けるべきです。
解熱剤は、病気そのものを治す薬ではありません。熱によるつらさをやわらげ、体を休ませやすくするために使うものです。
薬で一時的に熱が下がっても、体調が回復したわけではありません。薬の効果が切れれば、園で再び熱が上がることがあります。
そのとき、子どもは家庭のように静かに休める環境ではなく、集団生活の中にいます。本人にとっても負担が大きくなります。
また、感染症だった場合は、ほかの子どもや保育士に広がる可能性もあります。
「今日だけ何とか預けたい」という気持ちは、働く保護者であれば誰にでも起こり得ます。けれど、解熱剤で体調不良を隠すことは、子ども本人にも、園にも、ほかの家庭にも負担をかけることになります。
発熱したときは、登園させる方法を考えるより、まず子どもを休ませることを優先した方がよいでしょう。
呼び出しはつらい。でも、厳しい園は安心でもある
保育園からの呼び出しは、保護者にとって大変です。
仕事を早退するのも、職場に連絡するのも、予定を変えるのも簡単ではありません。何度も続けば、気持ちが折れそうになることもあります。
その負担は、軽く見なくてよいものです。
ただ、保育園の発熱ルールを「親を困らせるもの」とだけ見てしまうと、園への不満ばかりが残ってしまいます。
発熱した子どもを早めに帰す園は、元気な子どもたちが元気に過ごせる環境を守っています。その環境があるから、自分の子どもも安心して登園できます。
自分の子どもが発熱で帰る日がある。ほかの子どもも発熱したら帰っている。そう考えると、園のルールは一方的に保護者を困らせるものではありません。
子どもたちが安心して過ごすために、みんなで守っている共通の線引きです。
37.5℃ルールは自分の子どもにも返ってくる
37.5℃でお迎えになると、保護者はどうしても目の前の負担に意識が向きます。
今から職場を抜けなければならない。今日の仕事をどうしよう。明日は登園できるのだろうか。その不安は当然です。
ただ、そのルールは、自分の子どもにも返ってきます。
ほかの子どもが発熱したときも、同じように早めに帰宅している。体調が悪い子どもが無理に園で過ごしていない。だからこそ、自分の子どもが登園した日も、比較的安心して過ごせます。
保育園は、元気な子どもが元気に遊び、食べ、眠り、生活する場所です。
その環境を守るためには、「少しくらいなら預かる」ではなく、「体調が悪いときは休む」という線引きが必要です。
37.5℃ルールは、厳しいルールに見えるかもしれません。けれど、それは子どもたちが無理をしないためのルールであり、園全体の安心を守るためのルールです。
まとめ
保育園で37.5℃を超える発熱があると、お迎えになることが多くあります。
保護者から見ると、「元気なのに」「少しだけ様子を見てくれても」と感じる場面もあるでしょう。急な呼び出しは、仕事や家庭の予定に大きく影響します。
しかし、発熱している子どもを園で過ごさせ続けることは、本人にとっても負担になります。元気そうに見えても、集団生活の中では無理をしてしまい、体調が長引いたり悪化したりする可能性があります。
また、発熱時に早めのお迎えを徹底している園は、ほかの子どもにも同じ基準で対応しています。
つまり、自分の子どもが発熱で帰る日がある一方で、ほかの子どもが発熱したときも、同じように帰宅しているということです。
元気な子が元気に過ごしている場所だからこそ、自分の子どもも安心して通えます。
保育園の体調不良判定は、厳しく感じることがあります。けれど、それは保護者を困らせるためのルールではありません。子ども本人を休ませるため、感染を広げないため、そして園全体の安心を守るためのルールです。
呼び出しの負担は小さくありません。それでも、長い目で見れば、厳しい体調管理は、子どもたちが安心して過ごすための大切な仕組みといえるでしょう。

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